マップの問題についてGoogleと政府間の葛藤

フランスの刑務所でヘリコプターを使った大胆な脱獄事件が起きたことで、IT大手「グーグル」の地図サービスへの風圧が高まっています。フランス司法省は刑務所の敷地内の様子が航空写真で丸見えになっているのは問題だと、グーグルに写真をぼかすよう要請しました。
ことし7月、パリ近郊の刑務所で受刑者の男が仲間の用意したヘリコプターに乗って脱獄する大胆な事件が起きました。男は今月、逮捕されましたが、脱獄を許した司法当局に批判が集中しました。

こうした中、フランスのベルベ司法相は9日、テレビ番組で「グーグルマップ」の航空写真で刑務所の敷地内の様子がわかるのは警備上の問題が大きいと指摘しました。実際に、脱獄があった刑務所はヘリコプターが接近しやすい中庭があることが丸見えの状態になっています。このためベルべ司法相はフランスにあるすべての刑務所の航空写真に、ぼかしを入れるようグーグルに要請したことを明らかにしました。

グーグルから司法省に回答はないということですが、ロイター通信は「機密性が高い施設のリストを作成し、最大限の必要な措置を取っている」というグーグルの広報担当者のコメントを伝えています。

先月にはベルギー政府が軍事施設や原子力発電所の航空写真にぼかしを入れることを拒否されたとしてグーグルを訴えると表明しています。地図サービスに対して各国政府から高まる風圧にグーグルがどう対応するか注目されます。